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主に読書の感想にしか使ってないブログです。でも最近忙しすぎて読む暇が本当にない……。
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 原本はドイツのハインリヒ・プレティヒャ著です。

 騎士のすべてがわかる本でした。
 まずはいわゆる騎士道精神に始まり、食事や衣服、城、戦闘服や十字軍に、エッシェンバハのヴォルフラムなど騎士詩人達のことなど。騎士のすべてが詰まった本です。
 これを読んだあとに、自分が騎士に対して間違った意識を持っていたことに気付きました。
 私達が想像する、お伽噺に出てくる騎士達と現実にいた騎士達はどうやら色々と違ったみたいです……。

 ついで、世界史の勉強になりました。
 特に最後辺りの十字軍のことやテンプル、ヨハネ、ドイツ騎士団のことは豆知識にしかならないかもしれませんが、細かいところを知れて良かったです。

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 瀬尾まいこ先生の著作です。
 去年、読書感想文で「幸福な食卓」を読んだのをきっかけにこの人のお話に手を出し始めましたが、「温室デイズ」なんかはちょっと痛々しかったです。想像していたよりはマシでしたが、小学校時代のクラスを思い出しました。

 さてこの話、私の予想を裏切って主人公の清はバレーボールに戻ることはありませんでした。
 やはりそういうところが違うな、と思ったのですが、最後の終わりはすっきりしているようで新たなる門出のようでもあって、満足感と先の想像力を掻き立てられるものでした。
 でも、まさか恋愛面では不倫が関わってくるとは思わなかった……(苦笑。
 私が読んだ不倫話(?)は橋本紡先生の「月光スイッチ」だけで、生々しさと清々しさを併せ持ったような作品だったのですが、このお話は男に対して腹が立つけど、腹が立たない。清と、いい加減な気持ちで付き合っている訳ではないからです。だからと言って、男の都合とやらで女を振り回すのはやめて欲しいけど。
 素敵だったのは、やはり文芸部唯一の部員にして部長の垣内君ですね。
 彼みたいな人がいたらいいなと思うんですが……、現実はそう甘くない。
 川端康成を一生懸命読む男子学生なんて、一瞬でほろっとなっちゃいそう←
 先日まで、私は「伊豆の踊り子」を読んでいましたが、その中で私が好きな「抒情歌」について書かれているのを読んだ時は、何事も知識があったほうがいいと実感しました。やっぱりあれはロマンチックだもんね。花になりたいとか……私も好きな人に対してそこまで思えるかしら。
 主人公がバレーをやめた理由は、そんな経験はないけど、理解はできます。
 ちょっと違うけど、なんだかリンクするものがあるなと思いました。まったく同じではないけど、人って似たような経験をすることはあると思います。

 ところで、この本はどうやらどこかの模試に一部を抜粋されたらしいです(海都が言ってた。
 そう考えると、なんだか怖くなったりする私は小心者なのかもしれません。たぶん、模試に出たら絶対に解けない自信があります。それを聞いた瞬間に、邪念を抱きながら読み進めていたのですが、線が引っ張ってあって、以下から正しいものを選べ、とか言われたら絶対無理です。絶対……。
 自分が過去読んだ話が受験とか模試に出たら、試されているような気がして嫌です。文学って楽しむものなのに、その味が欠けてしまう気がします。
 ……けっこうたくさん本を読んでいるのに、国語の成績が上がらないって悲しかったりします。

 ちょっと暗くなっちゃいましたけど、このお話は読みやすかったし、楽しかったです。
 これ以降、溜め込んだ本の中に瀬尾まいこ先生の作品が二冊あるので、読むのが待ち遠しいです。

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 レインシリーズで有名な吉野匠先生の現代を舞台にしたお話です。
 ちょっとファンタスティックというかSFというかそんな感じ。

 読書ルールを思い切り破って、読み終えた作品ですが……
 正直言えば、そこまでぴーんとくるものではありませんでした。
 読みやすいし、文章表現には脱帽するものがありますけど、私の琴線に触れる内容ではなかったかなー、と。ついでに言えばイラストも。むしろ、イラストがあるせいでちょっとイメージダウンかもしれません。

 主人公の衛なんかはちょっとヘタレっぽい(笑。
 けど、良くある純真な男子学生って感じで好感が持てます。葉月は……うーん、私はあんまり話すことのなさそうなタイプですけど、性格が入れ替わる前の横暴な彼女がどうだったのか知りたいです。
 面白かったのは衛の親友である匠の存在です。
 本気で走れば、オリンピックの金なんか余裕だとか、なかなかユーモアの溢れる人物で彼の存在はなかなか味が効いていて良かったです。ちょっとレインに性格が似てる……かな?微妙です。

 レインの最新刊を待ち望みます。

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 読書ルールを五日という記録で破って、一週間で読み終えました「伊豆の踊り子」。

 やっぱあれですね、川端康成の文章は流麗で美しいです。読んでいて、風景や人物の描写が映像のように鮮明に浮かび上がります。
 「伊豆の踊り子」が実は短編集だと知ったのは、開いてからなんですが、個人的に「伊豆の踊り子」よりも中に入っていた「抒情詩」が素敵でした。
 亡き想い人に、延々と自分の心境や今までの思い出を語るのですが、悲嘆に暮れている訳でもなく、優しく穏やかで、それでいってひっそりとした悲しみが伝わってくるものです。
 最後の話である「禽獣」には何か恐ろしいものを感じました。
 漠然的な恐ろしさですが、鳥をあっさりと殺してしまうというのは、人間の奥底に眠る非情さを表しているように思えます。
 ……一番時間がかかった「温泉宿」ですが、あれはなんというか、「雪国」と同じ空気を感じました。

 ちなみに、冒頭に乗っていた「伊豆の踊り子」その話自体は、微笑ましかったです。
 うぶな恋と言いましょうか……映画「初恋のきた道」を見た時に思った、あのなんとも言えない懐古の念です。あー、わかる、わかるよって言いたくなります(笑。

 ちょっと感想が短いのは、ご容赦を。
 今回、パソコンから見れるリンクは画像がなかったため貼れませんので許して下さい。

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 最終巻である「レギオス顕現」をついさっき読み終えました。
 鋼殻のレギオスに至るまでの、どうしてレギオスができあがったかというお話です。

 一巻の「リグザリオ洗礼」を読んだ時は、まったく「鋼殻~」のほうとの接点が感じられなかったんですけど、最終巻だけあってちゃんとレギオスが顕現されました(笑。

 思うに、レジェンドシリーズはグロい。
 レギオス本編のほうはそうでもないのに(学園ものだから殺生があったらまずいんだけどね)、やたらとグロテスクな描写が多く見られるのです。
 主人公のアインの能力そのものが異質で、右目に十字が刻まれていて、その右目を見たら自分が十字の刻まれた眼球に成り果てるというもの(ディックに言わせれば、単なる象徴でしかないらしい。
 ヒロインであるサヤなんかは、今回の間の初めのほうでばらばらというか……ミキサーにかけられたらしいですし……。
 本当に同じ雨木先生が書いているのかってくらい、レギオス本編とレジェンドシリーズには差異があります。

 終わり方は……これはトゥルーエンドかな、と思いました。
 しっくりくるようでこないような、なんとも曖昧な感じです。
 これはもしかして、のちのちレギオス本編とリンクするのでしょうか。前回、本編のほうでちらっとサヤらしき人物が出てきたのですが……、謎です。

 レジェンドシリーズに出てくる、絶縁空間について色々と考えていたのですが、私の場合入ってすぐに自我が崩壊して世界に取り込まれるな、と思います(笑。
 絶縁空間を作り出しているオーロラ粒子が、自分の奥底の欲望を現実として叶える代わりに、その欲望の矛盾によって自分の世界が崩壊するというものですから、並大抵の神経では堪えられない。堪えることができるのは自分の内を覗き込もうとするオーロラ粒子を跳ね除けるだけの、強い意志が必要だというのですから、私にはそんなものがあるのかというと、ないかなー、というのが正直な心内です。
 憶測になってしまうけど、それだけ強い意志があろうとなかろうと、人間の心っていうのは、つまるところ矛盾だらけ危ういものだということです。矛盾のない人間なんてありえないということです。
 そう考えると、この世の中の矛盾が少しだけ理解できたり……。

 自分を試す意味で、絶縁空間にダイブするのはいいかもしれませんけど、取り込まれるのも、戻って来て異民化するのも嫌だなー(苦笑。

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プロフィール
HN:
稿 累華
年齢:
35
性別:
女性
誕生日:
1990/10/06
職業:
大学生
趣味:
読書・執筆作業・芸術鑑賞
自己紹介:
現在都内の大学に通う大学一年生。一年の時点では教養課程なので専攻はないけど、二年になったら心理学コースに進む予定。
英語はそれなりに読んだり聞いたりして理解できるけど、喋るのはあまり得意ではなかったり。第二外国語ではフランス語、第三外国語ではラテン語を学習中。
将来的には作家になりたいので、創作の肥やしにするために色んなものを聞いたり見たり読んだりして経験値を増やそうと日々奮闘してます。

くわしいプロフィールは下のURLから。
http://pr2.cgiboy.com/S/2401908
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