一年ぶりに出たレインシリーズの最新作です。
待った甲斐があったというか……やっぱりレインは最高!
あのストーリーの流れやキャラクター、文章すべてに魅力を感じます。こんなファンタジー小説はないんじゃないかと思うくらいの楽しさ!
伏線の引き方も上手いから、多すぎてぐちゃぐちゃになっていることはなく、その場その場の動向を気にさせながらも、「え、何かあるの?」と読者に思わせるところがすごい。
これは面白いなと思うのは、レインはカタカナ名……つまり英語がでてきたりしますけど(ライトニングソードとか)、異世界が繋がっていて、それを渡ることのできる人達がいるのならありだと思います。
普通なら異世界なのに英語が存在してはいけないから、地の文や会話文で英語を出すのは宜しくないとされているんですけど、見事にそれを克服している設定だと思います。
うん、本当にすごい。
さて、今回の話に触れますと……(以下多少のネタバレを含みます)
なんだか最後は気になるところで終わったなー、と(笑。
シェルファピンチですけど、レインは間に合うんでしょうか。
けど、彼女にはもうひとつの人格(?)があるので、そっちのほうが出てきたら大丈夫ような気がします。だって、ミシェール……だよね?
今回の話でミシェールのほうの人格と、シルヴィアが対決するシーンがありましたけど、普通に戦ったらどっちが強いんだろう。個人的にはものすごくシルヴィアが好きなので、シルヴィアに買って欲しいと思いますが、うーん……。
それにしても、レインは過去色々なことをやっていたみたいですが、なんとまあ革命までやっていたとは驚きです。サンクワールの国内(シェルファやラルファスはそんな心配はしないだろうけど)にレインの過去が知れ渡ることがあれば、波紋を呼ぶんじゃないかな。
まあ、レインなら大丈夫だと思いますけど(笑。
これ以上書くと、重要なネタバレをしてしまいそうなのでやめておきます。
とりあえず、楽しかった。本当に楽しかった。
次回はもっと早く新刊出て欲しいです。
先生、図書館から無断で貸し出してはいけませんよ(まあ倫理の先生は図書館司書ですけども。
二人の著者によって書かれている本なんですが、一方のクライン孝子さんはドイツ在住の方です。もう一方の曽野綾子さんとの各節での対談方式のように書かれたものでして、ドイツの教育と日本の教育を、ドイツ視点と日本視点での違いが述べられています。
読んでいたら、ものすごく創作意欲が湧いてきたりしたんですが(それは余談として)、日本とドイツじゃ教育制度がかなり違う。
そもそも幼稚園から落第があるって……恐いな、ドイツ(笑。
その代わりに落第もあれば、成績が特に秀でていると飛び級というのもあるらしいから、完璧に「努力したのか、そうでないのか」の世界です。
中学まではのほほんとしている日本とはあきらかに違いますけれど、ただやはり欠点もあるとか。
まあ完璧なものはないっていうことですよね……。
「ドイツの国会では、たとえどんなに反論があろうとも人が答弁している間は黙って耳を傾けている。日本の議員はやたら大声を張り上げて、聞くのも恥ずかしい野次を飛ばして平然としている。そんな人が、成人式で若者に『君たち、静かにしてオレの話を聞け』と注意してみたところで、聞くわけがありません」
そりゃそうだ(爆笑。
国会の中継とか見ていると、なんだかもう虚しくなります。
この歳で政治を批判したりすると中二病とか言われたりするかもしれませんが、でも日本の政治はなんだか変だと思う。で、おかしいおかしいとメディアが騒いだりしていているのに、なのに国民の大半は選挙にいかないというところに矛盾を感じます。
おかしい、変だと思うなら、選挙に行ってちゃんと政治に参加すべきなのに、口だけっていうところがちょっとデマゴーゴス……←
自国を非難してばかりではいけませんが、日本はもうちょっとしっかりしないとなー。
受験が終わるまで本を読むつもりはなかったんですけど、風邪を引いている間に読んでしまった一冊。
ついでに言えば、今年初めて読んだ一冊。
んー、なんだろう……甲田先生の文章は参考になるし面白いし表現も好きだったりするんですけど、ホラーというかグロテスクなところというか、その辺の文章表現が最近は固定化しつつあるな、と感じています。
ストーリー構成は上手いし、キャラクターそれぞれの性格とか、緻密で素晴らしいんですけど、救いようがないっていうのがどうもアレだなー、と。
甲田先生のデビュー作「Missing」がすごすぎちゃったので、ちょっとこの作品は負けてしまっているかも、と感じます。話は好きですけどね……。
けれど、今回の話は……まさかのオチでした(私的には。
ちょっとうるっときてしまったりとかありましたが、実際あったらかなり怖い話です。
夜に読むのはオススメできません。